リヴァイアサン読了
「リヴァイアサン」(ホッブズ/永田道雄・上田邦義 訳)を読み終えました。
上下合わせて約2ヶ月、まあまあのペースだったと思います。本書は中学の世界史で知りましたが、王権神授説がどうたら~、絶対王政がどうたら~、といった程度のことしか覚えていませんでした。今回、自分の目でしっかりと読むことができて良かったと思います。
さて、本書は大きく3つの構成に分かれています。最初が人間についての考察、人間とはどのような生き物なのかを定義しています。次にコモンウェルス=国家について。有名な「万人の万人に対する闘争」という言葉も出てきます。主権者(王、議会など)の絶対的権力を認める、権力は絶対でなければならない、という考え方は現代の目で見ると過激に映りました。最後はキリスト教についての考察。中でも教会の権威に対する舌鋒鋭い指摘は、当時強い反発を生んだようです。
社会契約論→法の精神→統治二論→リヴァイアサンと時代を遡る形で古典政治学を読んできました。現代に至る国家や人権についての考え方が、一本の線でつながったように思えます。今度は統治二論→法の精神→社会契約論と順に再読したいのですが、ニュース検定もあるので時間を割きづらいのが残念です。
次は「ドン・ジュアン」を挟んで、いよいよ「失われた時を求めて」に取り掛かる予定です。
気になるニュースメモ
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